Tazawako · Kakunodate · Akita

PJ Valley

百年後、いまより美しい土地を残す。

100年
PHILOSOPHY / 理念

百年後、いまより
美しい土地を残す。

これがPJ Valleyの理念であり、すべての事業と判断の目的である。今の世代だけで完成させるのではなく、土地の健全さ、美しさ、生産力を次の世代へ手渡す。

CONCEPT / 構想の定義

観光地をつくるのではない。土地そのものを、育てる。

田沢湖と角館のあいだに、森、農、馬、食、工芸、宿泊、仕事と暮らしが重なる生活圏をつくる。
01 WHY理念何のために存在するか
02 WHAT構想どんな土地をつくるか
03 HOW TO DECIDE判断原則迷ったときに何で決めるか
04 HOW TO ACT実装各領域で何を行うか

六つの判断原則

理念を日々の選択へ変換する基準。規模や速度よりも、百年後の土地に何が残るかで決める。

01

観光より、土地を先に

人を集める前に、森、水、道、農地、景観を整える。

02

保存しながら、生産する

守ることと稼ぐことを分けず、土地の循環に仕事を組み込む。

03

本物の時間を重ねる

「昔ながら」を演出せず、使い続けることで風景をつくる。

04

小さく始め、深く根づく

一度に広げず、土地との関係を確かめながら次へ進む。

05

尖った人を迎える

完成された人だけでなく、ここで何者かになろうとする人を選ぶ。

06

次代に選択肢を残す

短期の収益のために、未来の可能性を使い切らない。

原則を、行動に変える。

六つの判断原則を、各事業で「実行すること」と「しないこと」にまで落とし込む。

PRINCIPLE 01

観光より、土地を先につくる

宿や店を先に建てるのではなく、水系、植生、土壌、眺望、集落の動線を調べ、荒れた林縁や耕作放棄地から手を入れる。来訪者数ではなく、土地の状態を最初の成果指標にする。

実行すること流域調査、森林・農地台帳、景観ルール、土地の取得・長期利用権の確保。
しないこと集客施設の先行建設、湖畔や山際の象徴的な土地の短期消費。
PRINCIPLE 02

保存しながら、生産する

手つかずにしておくことだけを自然保護と考えない。森林は更新し、草地は刈り、農地は耕し、動物を飼う。適切な生産活動を通じて、土地の健全さと雇用を同時に維持する。

実行すること択伐と育林、林内・草地管理、地域材利用、土づくり、土地に合う小規模生産。
しないこと風景だけを残して担い手を失う保存、収量だけを追う単一化。
PRINCIPLE 03

本物の時間を重ねる

古民家風、農村風といった演出で過去を模倣しない。新しい建物も道具も、地元の素材と修理可能な構法でつくり、使い込まれて初めて土地の一部になるものを選ぶ。

実行すること地域材、石、土、鉄、布を使い、修理記録と技術を次代へ渡す。
しないこと根拠のない「昔ながら」の意匠、数年で陳腐化するテーマパーク化。
PRINCIPLE 04

小さく始め、深く根づく

全体構想は大きく持ちながら、実装は一つの森、一枚の畑、一頭の馬、一棟の建物から始める。土地・技術・需要を確かめ、成立した営みだけを次の場所へ広げる。

実行すること小区画の実証、季節ごとの検証、撤退可能な初期投資、記録の公開。
しないこと補助金の期限に合わせた一括整備、運営者不在の箱物。
PRINCIPLE 05

尖った人を迎える

万人に開くだけでは、土地の輪郭は生まれない。林業、馬、醸造、染色、料理、建築など、一つの領域を深く掘り、互いの仕事を越境できる人を選んで迎える。

実行すること住居と仕事場の提供、師弟関係、試作予算、外部専門家と地域の若手の組成。
しないこと人数だけを目標にした移住施策、世界観と無関係なテナント誘致。
PRINCIPLE 06

次代に選択肢を残す

百年構想で重要なのは、今の世代が完成させすぎないこと。土地を細切れにせず、水源と眺望を守り、事業が変わっても別の使い方ができる余白を残す。

実行すること土地保有方針、長期修繕、後継者育成、用途転換できる建築、基金化の検討。
しないこと不可逆な造成、短期回収を前提とする過大投資、資産の安易な分割。

ひとつの点ではなく、
土地の連なりとして。

角館から田沢湖へ。町、農地、渓谷、山、湖を、ばらばらの名所ではなく一つの生活圏として捉える。

北を上に、左下に角館と神代、中央南に抱返り渓谷、中央北に田沢湖、湖の東に生保内、北東に秋田駒ヶ岳を描き、桧木内川が角館の西を南下して南西で玉川と合流する風景地図角館神代抱返り渓谷田沢湖生保内秋田駒ヶ岳桧木内川玉川↑ N
玉川は右の上流から抱返り渓谷を経て角館方面へ流れ、町の南西で桧木内川と合流。距離・縮尺は概略です。
角館文化と入口
神代農と里
抱返り水と渓谷
生保内暮らしと仕事
田沢湖湖と山

角館

歴史文化、工芸、商い、人を迎える都市側の玄関。

神代

農地と集落を基盤に、生産と加工を担う里の中心。

抱返り

水と森の連続性を象徴し、流域全体の環境基準となる場所。

生保内

働く人が住み、学び、日常を営む生活拠点。

田沢湖

山岳・湖・温泉圏へ接続する、大きな自然景観の核。

ひとつの世界観に、
営みを重ねる。

単独の事業を並べるのではない。土、水、植物、動物、人の技術が循環するように組み合わせる。各項目を開くと、役割と最初の実装を確認できる。掲載画像は構想イメージです。

01
森林育て、伐り、使い、また育てる
森林の手入れ

森林を背景ではなく、構想の生産基盤として扱う。人工林・広葉樹林・水源林を分けて読み、木材、薪、炭、山菜、景観、防災という複数の価値を同時に管理する。

最初の実装
森林台帳、境界確認、モデル林、作業道と水系の診断
つながり
建築材、家具、染料、熱、馬の敷料、宿の景観
見る指標
更新木、土壌流出、林齢構成、地域材利用率
02
農業・畜産土地を保ち、食を生む
農地と山地の牧草地

大規模単作ではなく、寒冷地の季節と土地に合う複合経営を組む。米、雑穀、野菜、果樹、飼料作物と小規模畜産をつなぎ、土を痩せさせない生産を目指す。

最初の実装
土壌・水利調査、遊休農地の再生、少量多品目の試験圃場
つながり
レストラン、加工品、堆肥、馬、季節の仕事
見る指標
土壌有機物、耕作面積、域内消費、通年雇用
03
馬・野生動物人と動物の距離を再設計する
草地で馬と働く

馬を観光用の見世物にせず、草地管理、林内作業、移動、教育に関わる土地の一員として位置づける。熊・カモシカ・鹿などとは、餌場をつくらない管理と生息域への敬意を両立する。

最初の実装
放牧候補地、冬季飼料、獣医体制、柵・鉄道・道路との安全設計
つながり
草地、堆肥、森林作業、馬具工芸、学び
見る指標
事故ゼロ、草地状態、越冬コスト、獣害発生
04
食・工芸土地の素材を、日々の道具へ
藍に染まった手で布を染める職人

藍染、木工、布、発酵、醸造、保存食を、土産品ではなく日常の衣食住としてつくる。素材の由来、作り手、修理や使い方まで説明できるものに絞る。

最初の実装
藍の試験栽培、定番衣料の試作、木と布の生活道具、季節の保存食
つながり
農地、森林、制服、宿の備品、地域外B2B
見る指標
地元素材率、定番継続年数、修理率、作り手所得
05
宿泊・暮らし訪れることと住むことをつなぐ
木造の住まいと小さな宿

宿泊は集客装置ではなく、土地の営みに触れる入口とする。豪華さより、森の手入れ、食、湯、道具、静けさを一つの滞在体験にまとめる。働く人の住宅を後回しにしない。

最初の実装
既存建物の再生、少室数の宿、作り手の住居と工房
つながり
地域材、農産物、工芸、ガイド、温泉地との役割分担
見る指標
滞在日数、再訪、域内調達、従業員の居住継続
06
人材・学び土地とともに育つ人を迎える
職人から技術を学ぶ

職種別採用だけではなく、百姓のように複数の仕事を担える人を育てる。経験者だけでなく、これから尖りたい若者に、師匠、住居、仕事、試す場所を一体で用意する。

最初の実装
少人数の実践研修、季節雇用から通年雇用への組合せ、大学・職人との連携
つながり
すべての営みを横断し、技術と思想を次代へ渡す
見る指標
定着率、複能化、独立者、地域内の師弟関係

完成図ではなく、
育てる順序を持つ。

一度に全部を始めない。土地を理解し、小さな営みを成立させ、次代へ渡せる仕組みに変える。掲載画像は構想イメージです。

森林と農地の現地調査I

土地を読む

  • 土地・水・森林・農地の基礎調査
  • 核となる土地の確保
  • 地域の人と技術の聞き取り
  • 小さなモデル林・圃場を始める
次へ進む条件:土地の特性と守るべきものを説明できる
工房と畑での小さな生産II

営みを成立させる

  • 森林・農・馬の年間作業を組む
  • 食と工芸の定番をつくる
  • 住居・工房・小さな宿を整える
  • 複数の収入源をつなぐ
次へ進む条件:補助金なしでも続く営みが複数ある
次の世代へ技術を伝えるIII

景観を継ぐ

  • 技術と運営を次世代へ渡す
  • 土地の分割と乱開発を防ぐ
  • 周辺地域へ連続性を広げる
  • 百年単位の保有・基金を整える
目指す状態:構想が個人を超え、土地の文化になる

THE NEXT ONE HUNDRED YEARS

「何を建てるか」ではなく、
「どんな土地を残すか」。
PJ Valley — Working title / 田沢湖・角館
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